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歯の知識

被せ物のせい?神経を抜いた歯を押すと痛む原因と対処法

 

親子三代で安心して通える歯医者、船橋市のあおぞら歯科クリニック本院です。皆さん、神経を抜いたはずの歯を押すと痛むことがあるって、ご存じでしょうか?

治療が終わって痛みから解放されたと思っていたのに、指で押したり噛んだりすると鈍く痛む。そんな不安を抱えて来院される方は少なくありません。神経がないはずなのに、なぜ押すと痛むのか。その原因や自宅でできる対応、受診すべき目安について、分かりやすくお伝えしていきます。

神経を抜いた歯を押すと痛むのはなぜ?主な原因

神経を抜いた歯は「失活歯(しっかつし)」と呼ばれ、歯の内部にある神経や血管を取り除いた状態の歯です。神経がないため本来は痛みを感じないはずですが、実際には押すと痛むことがあります。

その理由は、痛みの発生源が歯そのものではなく、歯を支える周囲の組織や被せ物にあるためです。原因は一つではなく、大きく分けて三つのパターンが考えられます。

なお、根の治療を終えた直後は、押すと軽く痛むことがあります。これは治療の刺激で根の周囲が一時的に敏感になっているためで、数日から1週間ほどで自然に落ち着くのが一般的です。問題となるのは、その後も痛みが引かない、あるいは日ごとに強くなっていく場合です。次から、痛みが続くときに考えられる原因を一つずつ見ていきましょう。

被せ物が原因で起こる痛み

神経を抜いた歯には、多くの場合セラミックや金属などの被せ物をかぶせて機能を回復させます。この被せ物が、痛みの引き金になることがあります。代表的な例は次のとおりです。

  • 被せ物の高さがわずかに合わず、噛むたびに一点へ強い力がかかっている
  • 被せ物と歯の境目にすき間ができ、そこから細菌が入り込んでいる
  • 接着剤が劣化して被せ物が浮き、噛むと微妙に動いて痛む

被せ物を入れた直後は違和感が出やすく、2〜3日で自然に慣れることもよくあります。しかし1週間以上たっても押すと痛む場合は、高さや適合の調整が必要なサインかもしれません。ほんの0.1ミリの高さのずれでも、噛む力が一点に集中すると痛みにつながります。特に上下の歯が強く当たる奥歯では、こうしたわずかなずれが痛みとして出やすい傾向があります。

歯の根の内部で起きている感染

被せ物ではなく、歯の根の内部に原因が隠れていることもあります。代表的なのが「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」です。これは歯の根の先に細菌が感染し、膿がたまって炎症を起こしている状態を指します。

根の先で炎症が起きていると、指で押したり噛んだりしたときにズキッとした痛みや違和感が出ます。神経を抜いた歯で数年後に再発するトラブルの多くは、この根の先の感染が関係しています。かつての根の治療で細菌を取りきれず、時間をかけて再び増えてしまうことが原因です。

根の先に膿がたまると、レントゲンで根の周りが黒く写るようになります。初期は痛みが軽く、体調が落ち着いているときは症状が出ないこともあります。しかし疲れがたまったり免疫力が下がったりすると、急に強く痛みだすのが特徴です。「以前は平気だったのに、急に痛くなった」という場合は、この感染が進んでいることが少なくありません。

歯の根が割れる「歯根破折」

もう一つ見逃せないのが「歯根破折(しこんはせつ)」です。これは歯の根にひびが入ったり、割れたりする状態を指します。神経を抜いた歯は内部が空洞になり、水分を失ってもろくなるため、健康な歯より割れやすい傾向があります。

歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方は、就寝中に体重に近い力が歯へかかることもあり、注意が必要です。根が割れると、押したときの痛みだけでなく、歯ぐきの腫れをくり返すこともあります。

痛みを感じたときの対処法と受診の目安

痛みが出たときにまず知っておきたいのは、「様子を見てよい痛み」と「早めの受診が必要な痛み」の見分け方です。落ち着いて症状を見極めることで、必要な対応が判断しやすくなります。

自宅でできる応急的な対応

軽い違和感程度であれば、次のような対応で痛みが和らぐことがあります。

  • 痛む側で強く噛まないようにして、その歯をしばらく休ませる
  • やわらかい歯ブラシで周囲をていねいに清掃し、清潔を保つ
  • 患部を冷やしすぎず、市販の痛み止めを用法用量どおりに使う

ただし、これらはあくまで一時的な対応にすぎません。痛みの根本原因が解決するわけではないため、症状がくり返される場合は歯科医院での診察が欠かせません。温めたり、飲酒したり、長時間の入浴をしたりすると血行が良くなり、かえって痛みが強くなることがあるため控えめにしましょう。

すぐに歯科医院を受診すべきサイン

以下のような症状があるときは、早めの受診をおすすめします。

  • 押すと毎回はっきり痛む、または日ごとに痛みが強くなっている
  • 歯ぐきが腫れている、または白い膿のふくらみがある
  • 何もしていなくてもズキズキと痛み続ける
  • 顔や頬まで腫れが広がってきた

特に膿がたまっている場合は、放置すると炎症が周囲へ広がることがあります。神経を抜いた歯は痛みを感じにくいぶん、異常に気づいたときにはすでに進行していることも珍しくありません。早めの受診が、歯を長く残すための近道になります。

受診すると、まずはレントゲンや歯科用CTで根や周囲の状態を調べ、痛みの原因を見極めます。被せ物の高さが原因であれば削って調整し、根の先の感染であれば根の中を再び清掃する「再根管治療」を行います。歯根破折の程度によっては、割れた部分の処置や、残念ながら抜歯が必要になることもあります。いずれの場合も、原因に応じた対応を早めに始めることが、歯を守るうえで大切です。

再発を防ぐために当院が大切にしていること

神経を抜いた歯のトラブルを防ぐには、最初の根の治療をていねいに行うことが何よりも大切です。あおぞら歯科クリニック本院では、根の治療である「根管治療(こんかんちりょう)」に力を入れて取り組んでいます。

当院では、次のような機器を組み合わせて精密な治療を行っています。

  • マイクロスコープ:肉眼の数十倍に拡大し、細く複雑な根の中まで見える顕微鏡
  • 歯科用CT:根の形や病巣を立体的にとらえる撮影装置
  • ラバーダム:治療中の歯に唾液や細菌が入らないよう覆うゴム製のシート

これらを用いることで細菌の取り残しを減らし、再発防止を心がけています。院長は根の治療の大切さを重視しており、被せ物についても院内の技工所できちんと適合する物を作製できる体制を整えています。また当院は担当歯科医師制を採用しており、毎回同じ歯科医師が患者様のお口の状態や変化を把握します。治療後も定期的なケアを通じて長く歯を守れるよう、患者様お一人おひとりに寄り添った診療を心がけています。土日祝日も診療しているため、お仕事や学校の都合で通いにくい方にも受診いただきやすい環境です。

まとめ

神経を抜いた歯を押すと痛む原因は、被せ物の不具合、根の先の感染、歯根破折などさまざまです。軽い違和感なら様子を見られますが、腫れや強い痛みがあれば早めの受診が安心につながります。船橋市のあおぞら歯科クリニック本院では、精密な根管治療で大切な歯を守ります。気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

あおぞら歯科クリニック船橋本院 院長 古橋 淳一

医療法人社団爽晴会 理事長

あおぞら歯科クリニック船橋本院 院長 古橋 淳一/歯科医師

広島大学歯学部卒業後、千葉県内の歯科医院にて勤務。

平成17年にあおぞら歯科クリニックを開院し、平成19年に医療法人社団爽晴会を設立。

現在は船橋市・鎌ケ谷市を中心に複数の歯科医院を展開し、”お口の健康から全身の健康を守る”ための診療を行っている。

本記事は、医療情報の正確性・分かりやすさに配慮し、歯科医師監修のもと作成しております。