Column お口の健康コラム

歯の知識

歯の被せ物について

こんにちは!

船橋市あおぞら歯科クリニック本院 歯科助手  TSです。

現在歯科では、虫歯の治療をした際に保険適用の詰め物(いわゆる銀歯)や自費の詰め物(セラミックやジルコニアなど白い詰め物)が選択できるようになっています。

小さい虫歯は、コンポジットレジンというセラミック粒子と合成樹脂を合わせた複合プラスチック素材
を削った歯に埋める治療を行いますが、歯と歯の間や少し深い虫歯は、型取りをして出来上がった詰め物を接着剤のような物でつけていきます。
その詰め物が銀や白の詰め物です。

銀歯は、虫歯の再発リスクが高いため、白い詰め物がいいと私は思っています。
銀歯は歯と接着しているわけではなく、歯を削った穴にはまっているだけです。そのため銀歯と歯の隙間から虫歯になりやすく、気がついた時にはかなり大きな虫歯ができていることが多くあります。
また、銀歯に使われている金属は歯よりも硬いので、銀歯を詰めると噛み合わせた時に歯にかかる力は歯を押し広げる方向に伝わります。そのため銀歯が詰めてある自分の歯が割れてしまうことがあります。できた割れ目から虫歯になったり、最悪の場合は歯を抜かなくてはいけなくなります。
1日何千回も噛むと思うと、どれだけの力が歯にかかっているのか気になりますね。

さらに、口の中の金属は時間とともに少しずつ腐食し、溶け出した金属イオンが唾液の中のたんぱく質と結合したものは身体から異物とみなされアレルギー反応を起こします。歯科治療で多く使われているパラジウムは金属アレルギーを起こしやすい金属です。平均的には、銀歯を入れた5〜10年後に金属アレルギーが起きやすいと言われています。

白詰め物は自費診療なので、保険適用の詰め物に比べると少し値段が高いので、保険適用のものを選ぶ方も少なくはないと思いますが、虫歯の再発リスクが高いことや、金属アレルギーになるリスクがあることも検討した上で詰め物の種類を選んでみてください。

そして、現在歯に銀色の詰め物が入っている方、金属の下は残念ながら目では見えません。実際に金属を外してみないと虫歯がどれほど広がっているかわからないことも多々あるので、歯のクリーニングのあとにでも先生に確認してもらってみてください。